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障がい者と健常者が一緒に参加できる「長良川ふれあいマラソン大会」に参加してきました

 

こんにちは、ゴロ―です。

岐阜県の海津市で開催されている「長良川ふれあいマラソン大会」に参加してきました。

毎年10月に行われている大会で、2019年で24回目となる歴史ある大会です。金メダリストの、あの高橋尚子さんがゲストで参加された年もありました。

この大会は、障がい者と健常者が、一緒に同じコースを走ることができるという珍しい大会であり、私は車いす部門で参加してきました。

この記事では、大会の詳細や様子、実際に走ってみた感想などをお伝えしていきます。

 

長良川ふれあいマラソン大会とは?

開会式の様子は?

まずは、開会式の様子からお伝えします。競技開始約1時間前の午前9時頃スタートです。

大会の主催が「長良川ふれあいマラソン大会実行委員会」という組織になっており、岐阜県・海津市・国土交通省を始めとする、様々な公的機関により構成されているため、かなりしっかりとした開会式が行われます。

海津市長や岐阜県の議員の方の挨拶もあり、歴史だけでなく、大会の規模の大きさを感じさせます。これだけしっかりとした開会式が行われる大会は、私もあまり経験したことがありません。

そんな中、突然、軽快でノリノリな音楽が鳴り始めます。体操の時間です。

「清流の国ぎふ」のマスコットキャラクターである、「ミナモ」と一緒にミナモ体操を踊ります。岐阜県民で踊れない人はいないらしい?(笑)

車いすに乗りながらでも踊れる、体をほぐすのにちょうどいい体操です。

ミナモだけでなく、もちろん、海津市のマスコットキャラクターである「かいづっち」も、体操だけでなく競技中の応援のために駆けつけてくれています。

 

大会の趣旨・特徴は?

何と言っても、障がいのある人とない人が、一緒に参加できるといったことが最大の特徴です。私自身、病気をするまで数々のマラソン大会に参加してきましたが、こういった大会があるなんて全く知りませんでした。

 

障がい者にとっても、健常者にとっても、お互いを知るいい機会ですよね。

開会式の挨拶で皆さんが発言していたように、

・障がい者(ハンディのある人)にとって、社会への参加意欲の高揚を目的

・健常者にとって、障がい者や福祉に対する関心を深めてもらうことを目的

として開催されている、まさにそんな趣旨の大会だなと参加してみて感じました。

大会名にふさわしい、まさに「ふれあい」をすることができる大会です。

こういった趣旨の大会ですので、選手800人程に対して、ボランティアの方が200人程いるというのも1つの特徴です。ボランティアの方がいて成り立つ大会ですので、選手にとっては感謝しながら参加しないといけませんね。

ちなみに、障がいと一口に言っても、車いすの方だけでなく、視覚障害者の方なども参加しているため、挨拶の言葉をホワイトボードに速記する方などもいらっしゃいました。こういった光景も、この大会ならではだと感じます。

 

実施種目・参加者は?

 

〇車いす2km ※生活用車イス

〇小学生以下2km

〇一般男女2km

〇車いす10km ※生活用車イス

〇一般男女10km

〇車いすハーフ(約21km)※競技用車イス

これだけ多くの部門が用意されているので、誰にとっても参加しやすい大会です。

まさに、障がいの有無・年齢・性別に関係なく、誰もが一緒に触れあいながら、楽しく参加できる大会であるという印象を受けます。

ちなみに今年は、岐阜県全域で2020年に行われる「ねんりんピック岐阜2020」を盛り上げていくために、「ねんりんピック岐阜2020マラソンプレ大会」として、3km・5kmの部門も実施されており、例年以上に幅広い年齢の方が参加されていた印象です。

参加者一覧を見ていますと、岐阜県の方が一番多いですが、近隣の愛知県・三重県はもちろんのこと、全国各地から参加者が多数いるのは、この大会の注目の高さを感じさせます。

 

大会概要

 

【第24回長良川ふれあいマラソン】

〇開催日:2019年10月6日 (日) ※例年10月初旬に開催

〇会 場:海津市木曽三川公園特設会場(長良川サービスセンター前)

〇住 所:海津市海津町福江字角山1202-2

〇参加料:1500円(伴走者も1500円が必要)

〇表 彰:各種目6位まで(車いすの伴走ありは除く)

〇完走賞:有り

〇参加者:選手800人程度(ボランティア200人程度)

〇主 催:長良川ふれあいマラソン大会実行委員会

〇共 催:中日新聞社、東海テレビ放送 他

〇後 援:岐阜県教育委員会、西濃地区陸上競技協会 他

〇詳 細:RUNNET(ランネット)HP参考

https://runnet.jp/entry/runtes/user/pc/competitionDetailAction.do?raceId=234015&div=1

 

 

コースの特徴・雰囲気は?

 

9:45から部門別に順番にスタートしていきます。まずは10km(車いす・一般)の部がスタートし、10時頃に2kmの部がスタートします。

小学生以下と一般2kmの部が同時にスタートしますので、家族で一緒にそろって走ることができるのもこの大会の魅力の1つです(写真はスタート付近の様子)。

コースは、中間地点に折り返しがそれぞれ設けてある(2kmの部は1km地点、10kmの部は5km地点)ので、前半・後半と分かりやすいコースになっています。

前半戦は、長良川のキレイな自然を、右手に眺めながら走ることになります。平坦に整えられた特設道路がコースとなっているので、気持ち良く走ることができると思います。

長良川ふれあいマラソン1

中間地点を折り返し、後半戦は堤防側を走ることになります。とはいえ、雄大な自然の中を走っている感覚に変わりはありません。

ただし、車いすランナーにとっては、後半戦は厳しいコースとなっています。見た目ではなかなか分かりませんが、勾配があるため前半戦と同じようには進みづらいです。

一般のランナーにとっては大した勾配ではないので、前半戦と比べて景色が変わるだけですが、後半戦ということで、苦しい感じの人が多かったように見えました。

写真は後半戦のコースになりますが一般ランナーと車いすランナーが一緒の場所を走っていることが分かると思います。あまりこういった光景のマラソン大会は無いですよね。

これぞ、まさにこの大会の魅力だと思います。

長良川ふれあいマラソン2

ゴール地点は、スタート地点と同じところに戻ってくる周回コースとなっています。

ゴール直後には、計測チップを渡して、ドリンクをもらうことができるのでありがたい限りです。ここでも、一般・車いす関係なく同時にゴールしている光景が目につきます。

少し時間を空けて、11:15頃に、競技用車いすのハーフ部門が始まります。

この大会の最大の見どころかもしれません。レーサーと呼ばれる競技車いすを使用するのですが、パラリンピックで見たことがある人もいらっしゃるかもしれません。時速30km程で走ると言われ、去年の優勝者は1時間をきっており、健常者のハーフマラソン世界記録とほぼ同タイムです。

なかなか間近で見る機会もないと思いますので、是非参加する際には応援してみて下さい。

 

 

実際に走ってみた(参加した)感想

 

まずは、景色が良いので走っていて気持ちが良いです。

また、平坦で分かりやすい周回コースなので、初心者の方には特にオススメです。タイムに関しても、良いタイムが出易いのではないでしょうか。車いすランナーにとっても、後半戦は少し勾配があるとはいえ、かなり走りやすいコースになっていると思います。

そして、全体的に優しさのあるマラソン大会だと参加して感じました。多くのボランティアの方や観客の方が声援をかけてくれます。

中でも印象的だったのが、後ろから走ってくる一般ランナーに、「ゼッケン〇〇番頑張れー!」と何度も声をかけられました。一般的なマラソン大会でも、声を掛け合う光景はよく目にしますが、この大会の趣旨である障がい者への理解・関心を深めることができる、まさにそんな光景だなと感じます。

自分が車椅子を使用する立場になったから言うわけではないですが、こういった機会があるのは良いことだと思います。スポーツのように、一緒に汗をかきながら交流できるのは、お互いに尊重し合える社会への第一歩だと思います。

まさに、大会名にもなっている「ふれあい」を実現できる大会だと感じました。

車いすランナーである私にとっても、新鮮に感じる部分がありました。

重度障がいの方で、伴走者が全て押すことでゴールされる方もいますし、視覚障がいの方が伴走者と走っている姿も目にしました。見た目では分からない方も含めて、ホントにいろいろな人が参加しているのだろうなと感じさせられました。

 

 

最後にもう1つ、この大会の大きな魅力があります。

参加賞でもらえるグッズなどがすごいです。

〇大会名の入ったオリジナルTシャツ

〇大会名の入ったオリジナルタオル

〇シューズや小物を入れられるミニバッグ

〇翌年のノート型スケジュール帳

〇おにぎり

〇お茶

 

さらに嬉しい・・・、

〇ゴール直後のペットボトル飲料

〇完走証あり

〇記録計測チップの採用

参加料金1500円でこれだけのものがいただけるのはかなりすごいです。

私自身、病気する前は20以上のマラソン大会に参加してきましたが、間違いなくコスパNo.1です。1万円近くする大会もありましたので。そもそも、1500円ならグッズが無しでも相当安いと思います。

そして、マラソン大会に参加される方なら分かると思いますが、何より嬉しいのが、計測チップが採用されていることと、その場で完走証をいただけることだと思います。

つけたし先生
つけたし先生
その場で速報タイムが分かるのは、嬉しいわね! 

 

さらに、競技後には、お楽しみ抽選会が開かれたり、障がい者団体による自主製品の販売や飲食物が安く売られていたりと充実しています。

良いことだらけの大会ですが、参加すると分かる大きな問題点が1つだけあります

終わった後、駐車場から会場を後にするまでかなりの時間を要します。私の場合は、抽選会には参加せず帰ったのですが、それでも会場を出るまで2時間かかりました。抽選会にも参加すると、それ以上に時間がかかるらしいです。

出口が1ヶ所しか用意されていないために起こる問題なのですが、毎年開催されている大会ですので、この問題だけはなんとか解決できるように工夫してほしいところですね。

来年以降に参加される方は、この問題点だけは覚悟しておいた方がいいと思います。

以上、「長良川ふれあいマラソン大会」の詳細や、実際に参加してみた感想をお伝えさせていただきました。

 

 

つけたし先生
つけたし先生
最後にもう少しだけ大事なことを言うわよ! 

 

景色も良く、平坦で走りやすいコースであり、コスパもかなり良い大会ですので、皆さんも是非参加してみてはどうでしょうか。何より、障がいの有無や年齢にかかわらず、誰もがふれあいながら参加できる魅力的な大会ですので、これまでマラソン大会に出たことがないといった初心者の方にも参加していただけたら、個人的にも嬉しく思います。

私自身は、この大会は一生参加していきたいと思います。ずっと車いす部門かもしれませんし、この先病気が治ったら、一般10kmの部にも参加したいと思っています。

様々な人が参加しているこの大会に参加することで、個性を尊重し合える社会を実現していく一助になる、そんな可能性のある大会だと感じました。

それでは皆さん、お付き合いいただきありがとうございました。

 

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