病気から学んだこと・考え方

分子整合栄養医学とは?栄養状態・不足栄養素を知り、病気予防と健康増進を目指す分野の可能性

分子整合栄養医学

こんにちは、ゴローです。

皆さんは、「分子整合栄養医学」という言葉・分野を知っていますか?

簡単に言いますと、

心身の不調に対して、すぐにお薬で対処するのではなく、科学的に分析した上で、栄養・栄養素で改善していきましょう!

といった内容になります。病気の治療ということだけではなく、健康の維持と増進を目指し、病気の予防に重点をおいていくという、今注目されている分野になります。

NPO法人日本ホリスティック医学協会さん主催の、「分子整合栄養医学による、体調・体質の改善」をテーマとしたセミナーに参加してきました。

この記事では、その場で学んできた内容に、後日勉強したことをプラスしながらお伝えしていきます。

講師の方は林佳奈さんという方で、管理栄養士・健康食品管理士として、分子整合栄養医学に基づく栄養療法カウンセリング・サプリメント相談などを行っている方です。

 

分子整合栄養医学協会とは?魅力や将来性は?

分子整合栄養医学に基づく、栄養素に関する効果の調査・研究・普及などを行い、健康管理に対する啓発を行っている「分子整合栄養医学協会」というものがあります。

分子整合栄養医学協会によると、「分子整合栄養医学」とは以下のような定義です。

ライナス・ポーリング博士により提唱されたもので、分子生物学を重点において、体内に正常な分子バランスを作りだす医学であるといえます。分子整合栄養医学という言葉は医療の新しいパラダイムの方向性を示す造語で、その目指すところは病気の治療ということだけではなく、健康の維持と増進を図ること、すなわち病気の予防に重点をおいています。つまり、体内に通常に存在する物質の至適量を摂取することにより、健康を回復させ維持することを一番重要視しています。

分子整合栄養医学協会HPより引用

そして、僕が常々感じることであり、このセミナーに参加した理由でもあるのですが、病気の治し方に関しても、病気の予防に関しても、その人それぞれの方法があると思います。同じ病名だとしても、治療法が全く同じということは無いですよね。

個人の体質や必要な栄養素ということに関しても、100人いたら100通り存在しますよね。そんな理由から、僕たち人間の身体を構成している栄養素のバランスの乱れを、科学的に分析して最適化していくことで、病気の改善や、健康の維持・増進を目指していくこの分野に対して、大きな可能性があると魅力を感じています。

 

分子整合栄養医学による栄養療法(オーソモレキュラー療法)がオススメな人は?

まずは、一般的な病気の治療法で治らない・改善しない方はもちろん、病気とまではいかなくても、なんとなく体調がいつも悪い方です。

○病院での検査では異常がないと言われるものの、体調がすぐれない方

○ニキビやアトピーなど、通常の治療法では改善が困難な方

○アトピー・自己免疫疾患などでステロイド治療を希望しない方

○いわゆる不定愁訴を抱える方

また、健康増進や美容に興味がある方にもオススメです。

○肌質の改善を希望する方

○アンチエイジングを希望する方

○ダイエットしたい方

○ヘルペス・水虫・イボのできやすい方

○シミ・くすみの出やすい方

また、この分野は元々、精神科の範囲で統合失調症などの患者の方を中心として普及していった分野ということで、

○統合失調症の方

○うつ病・パニック障害の方

○発達障害の方

にも効果の可能性があると言われていて、栄養療法は欧米から始まり、日本では血液データ解析に基づいた独自の発展をし続けているということです。現在では、内科・婦人科・整形外科など、さまざまな分野にまで活用が広がっているそうです。

 

栄養療法の治療・療養のやり方・進め方は?

まず押さえておきたいことが、僕たちが普段生活している中で、体の中の細胞にアンバランスな状態などが発生したとしても、いつも通りの状態に戻してくれる「ホメオスタシス(生体恒常性)」というメカニズムが備わっています。いわゆる自然治癒力のことですね。

しかし、自律神経の乱れや、免疫力の低下、ホルモンの異常などが原因で、この自然治癒力を妨げてしまうことで、病気という形で表に出てきてしまうわけです。

分子整合栄養医学では、栄養のバランスの乱れを整えていき、細胞レベルでの乱れを整えていくことで、

・心と身体の健康の維持・増進

・身体の機能を高める

・病気改善、症状緩和などの医学的効果を狙う

といったことを、食養生法として目指していくわけです。

具体的な治療の流れは、診察・採血・栄養指導などを行い、それらを実践して、3か月経過したらもう一度採血してフィードバックしていくという流れになります。

3か月というのは、赤血球の入れ替わりの周期が3か月だからという理由です。

栄養素の過不足を分析していき、医師や栄養士がその経過をフォローアップしていくわけですね。その中で、自分がどうなりたいか?自分がどのように生きていきたいか?ということまで考えながら、食事やサプリメントを摂取していく、つまり、「攻めの栄養摂取」という部分が、この栄養学の分野の面白いところ、という講師の方の言葉が印象的でした。

 

自分に不足している栄養素・食事法をチェック

実際に血液検査をしてみないと、個々人の栄養素の細かい状態までは分かりませんが、ここで一度、セルフチェックをしていただくことで、皆さんの不足している栄養素をチェックしてみてほしいと思います(実際に、セミナーの際に僕も行ったものです)。

次の4つのグループごとに、当てはまる数をチェックしてみて下さい。

 

グループA

・肉を食べることを控えている

・あざができやすい

・たまにめまいや立ちくらみを感じる

・月経量が多い

・階段を上ると息切れする

・頭痛、頭重を感じることがある

・爪が欠けたり、割れやすい

グループB

・アトピー性皮膚炎や、乾燥肌で悩んでいる

・ドライアイ、ドライマウスなど粘膜が乾燥する

・甘い物、お酒が好き

・爪に白点ができることがある

・加工食品やファーストフードを多く食べる

・傷が治りにくい

・脱毛が気になる

グループC

・パスタやパン、チャーハンなど一品ものの食事が多い

・チョコレートやポテトチップスなど間食をほぼ毎日する

・甘い物を食べるとイライラや不安感がおさまる

・お菓子や菓子パンを食事がわりにする事がある

・いろはすウォーターやカフェラテなどの甘い飲み物をよく飲む

・食後とても眠くなる

・空腹時間が長いと手が震えたり、だるくなる

グループD

・筋肉が付きにくい

・食事制限をするダイエットをしている

・野菜中心の食生活をしている

・肉や揚げ物を食べると胃がもたれる

・気分が沈む事がよくある

・むくみやすい

・冷え性だ

 

結果はどうでしたでしょうか?

各グループにおいて、当てはまった数が2個以下であれば、現在の栄養は足りていると言えます。3つ以上当てはまった項目に関しては、以下の状態が考えられます

Aのチェックが多い人・・・「鉄」不足

Bのチェックが多い人・・・「亜鉛」不足

Cのチェックが多い人・・・「糖質」とりすぎ

Dのチェックが多い人・・・「タンパク質」不足

ちなみに僕は、断トツでタンパク質不足でした。病気してからはあまり肉も食べられず、運動量も少なく筋肉もほとんど無いので、当たっているなと感じました。

それでは、せっかく皆さんの栄養素の状態が分かったところですので、各栄養素に関して具体的に見ていきます。チェックの多かった項目(皆さんが不足している栄養素)に関しては特に、学んでいっていただけたらと思います。

 

鉄不足の方の症状と必要な食事

鉄不足の状態だと、こんな症状が起こりやすくなってしまいます。

・朝起きれない

・夜眠れない

・疲れやすい

・コラーゲンを合成しづらくなる(お肌トラブルなどに繋がる)

・イライラしやすい、集中力が低下する

・食欲がなくなる

・生理前に体調が悪くなる

こういった症状を防ぐためにも、積極的に食事から摂取してもらいたいわけですが。

食品に含まれる鉄には、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。体内への吸収率という点で、両者には大きな差がありますので注意が必要です。

①「ヘム鉄」を含む食べ物

レバー、牛肉、ラム肉、まぐろ、かつお、鴨、赤貝など

吸収率:20~30%

②「非ヘム鉄」を含む食べ物

ほうれん草、プルーン、卵、あさり、大豆、青のり、玄米など

吸収率:3~5%

比較してみると、吸収率が全然違うことが分かっていただけると思います。栄養素の話になると、100gあたり〇〇の量の成分を含むなどと言いますが、体内にどれだけ吸収されるのか、という点にも気をつけなくてはないけないと、改めて感じさせられますね。

とは言え、毎日レバーや牛肉ばかり食べているわけにはいきませんよね。鉄だけに限らず何事もバランスが大切です。非ヘム鉄の食材でも、鉄の消化吸収を促進してくれるものと一緒に食べると良いと教えてもらいました。

例えば、ブロッコリー・パプリカなどの「ビタミンC」や、酢・梅干しなどの「酸」と一緒に加えて食べると良いそうですよ。

鉄不足だった方には、こういったことを意識しながら、いつもの食事にプラスしていって下さいね!

 

亜鉛不足の方の症状と必要な食事

まずは、亜鉛の体内での働きについて見ていきましょう。

・300種類以上の酵素の働きに関わる

・細胞の正常な分化を促す

・皮膚を健康に保つ

・インスリンを構成する

・タンパク質合成に関わる

・アルコール代謝に関わる

・生殖腺ホルモンの働きに関わる

・成長を促す

・身体の酸化を防ぐ

亜鉛には、ここに挙げただけでもこれだけ多くの働きがあります。食事からしかりと摂取していかなくてはならないことが分かりますね。

講師の方がおっしゃるには、玄米菜食・ベジタリアンの人は、亜鉛不足になりやすいということです。もちろん、玄米・野菜共に、栄養素の宝庫ですので、偏りすぎることはよくないということですね。

亜鉛を多く含む食べ物としては、牡蠣、牛肉、レバー、マトン、たらばがに、煮干、するめ、卵黄、ごま、カシューナッツ、などが挙げられます。

講師の方がおっしゃっていたように、亜鉛は意識して摂取していかないと、すぐに不足してしまいますので、上記の食材を、継続して食べる習慣を身につけていきましょう。

 

糖質不足の方の症状と必要な食事

糖質は取りすぎても良くないですが、これまた不足しすぎも良くありません。そして、栄養学の話になると、よく出てくる言葉が「低血糖症」という言葉です。

低血糖症になると、以下のような症状が出やすくなってしまいます。

・慢性頭痛

・動悸、肩こり、めまい、疲労感

・精神不安定(うつ、統合失調症、パニック障害など)

・集中力散漫

・過度の眠気、不眠

血糖値が下がると、(下がりすぎた時に、下がりすぎないように)血糖上昇ホルモンであるアドレナリンが多く分泌されて、交感神経が緊張状態になります。そうなると、心身に負担がかかり、上記のような症状が出やすくなってしまうのです。

そこで、血糖値を安定させることが大切となってきます。

糖質の取りすぎもよくありませんので、取り方や生活習慣を工夫することで、血糖値を安定させるように心がけましょう。いくつかポイントを教えていただきました。

・おかずから食べる

・よく噛んで食べる

・食後の運動をする

・筋肉量を増やす

糖質の取りすぎにも注意していただきながら、低血糖症を招かないように、普段の生活の中でこれらのことを意識していきましょう!

 

タンパク質不足の方の症状と必要な食事

タンパク質には、私たちの体を作ってくれている細胞の主な成分であり、骨・筋肉・臓器・血液・酵素・ホルモン・抗体など、体の全てを構成しているため、健康維持のために最も重要な栄養素と言ってもいいと思います。

そして、見落とせないポイントが、食べたもので、心の状態も変わってくるということです。精神の分野では非常に大切な部分であり、話にもよく上がる内容だということです。

セロトニン・ドーパミンなどの脳内ホルモンに関しても、タンパク質が重要だからです。タンパク質が消化吸収されてアミノ酸になり、ナイアシン・チロシンになって、ホルモンが作られていくといった流れになります。

ということは、心療内科や精神科の病院でもらう、セロトニンの濃度を増やす薬などを飲んだとしても、セロトニンの材料になるタンパク質を摂取しておかないと、効果が見込みづらいということにもなるわけですね。

それでは、どれくらいのタンパク質を摂取する必要があるのでしょうか?

目安としては「1日あたり、体重1kgあたり1g」のタンパク質が必要です。体重が50kgであれば、50g必要ということですね。

具体的な食材に換算すると、

卵1個あたり7.4g、魚(アジ1尾)あたり14.5g、豚ロースの薄切り3枚あたり11.6g、といった具合になります。意識して摂取していかないと、意外と必要な量を摂取することは難しいことが分かると思います。

よく指導される内容として、タンパク質を含む食材を、手のひら4つ分食べて下さい!と指導されているそうです。確かに、焼肉を食べに行くなどの特別な時以外は、毎日摂取することを意識していかないと難しい印象を受けますね。

 

まとめ・メッセージ

講師の方から、栄養学の部分を離れて伝えたいメッセージをお聞きしましたので、そちらの内容をまとめとしてお伝えしたいと思います。

大切なメッセージ

・基本は食事です。サプリメントだけでは身体は変わりません。

・採血データの数字合わせがゴールではありません(神経質になりすぎずないように)。

・なぜ栄養素が不足したのか?を考えることが大切です。

・食べる時の心理状態が、消化吸収・体の変化に直結します。楽しんで食事をしてほしい。

・メリットとデメリットを天秤にかけて、食べるものを「自分で」選んでほしい。これはダメ、あれもダメと思いすぎないでほしい。食べていけないモノはないので、バランスよく、楽しんで食べてほしい。

食べ方は、そのまま生き方にも繋がる!ということを強く感じました。偏りすぎた食事は良くないと思いますが、何を食べるかよりも、一番大事なことは楽しく食べるということなのかもしれません。

病気する以前の僕は、食事の半分以上はラーメン・肉・ビールでした。今の僕は、体に良いか悪いかという点を意識しすぎてしまって、食事そのものをあまり楽しんでいないような氣もします。

皆さんにも、本日の記事の内容を意識していただきながら、あまり偏りすぎない程度に食事を楽しんでいただければなと思います!

 

分子整合栄養医学・栄養療法を学ぶのにオススメの本・書籍

最後に、本日お伝えさせていただいた内容に関して、僕が学んだ書籍や、さらに学びを深めたい方にオススメの本を紹介させていただきます。参考にしてみて下さい。

最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門

日本初の栄養療法専門クリニック「新宿溝口クリニック」を新宿に開院した溝口徹氏の書籍です。食事と栄養素の力を伝える、日本における栄養医学の第一人者である溝口氏が、入門編として分かりやすく書かれているので、比較的読みやすいと思います。

 

まんがでわかる 子育て・仕事・人間関係 ツライときは食事を変えよう

同じく溝口氏が著者の本になりますが、こちらは漫画になっていますので、オーソモレキュラー栄養療法の基本を学ぶには、一番読みやすいかと思います。

 

発達障害は食事でよくなる

分子整合栄養医学の考え方は、発達障害に効果があると言われていますので、発達障害を中心に書かれている書籍です。うつ病や統合失調症脳の方にも読んでみてほしい1冊です。

 

食事でよくなる! 子供の発達障害

こちらも同じく発達障害を中心に書かれている書籍になりますが、著者のともだかずこさん自身が、ADHDの息子を食事で改善させたという説得力も感じさせるモノになります。

  

 

オーソモレキュラー医学入門

こちらは少し専門的な部分もありますが、オーソモレキュラー・分子整合栄養医学の分野において、活躍してきた2人の博士が、医師だけでなく一般読者に向けても書き上げた書籍になります。

栄養療法の分野の決定版とも言えますので、しっかり学びたい方・源流から学びたいといった方には、こちらがオススメです。

 

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です